デザインコンセプト

以前、コンセプトってなんですかと聞かれたけれど、パッと分かりやすく答えられなかったので、私なりの考え方を書いてみます。なおポエムですので、よしなに。

コンセプトって何か

コンセプトは直訳すると概念ですが、もう少し噛み砕くと、目的+理由ではないかと思います。そしてここに誰の目的か、を入れて欲しい。「誰が何のために使うのか」をデザインする前に書いておく。簡単に言えば、それがデザインコンセプトを作ることだと思います。

でも、なんでわざわざ最初に明らかにしないといけないのか。試しに高尾山への登山を例に、少し考えてみたいと思います。

どんな登山?

例えば、AさんがBさん、Cさん、Dさんに日曜日に高尾山に行きたいと誘われたとします。日曜のレジャーは「高尾山!」となりますね。やったー決まった!ワクワク。でもこれだけでスタートするのは、大丈夫でしょうか。

もしBさんがムキムキの超スポーツマンの20歳だったらとイメージしてください。もしかしたらトレーニングのために低めの山をダッシュで登りたいかもしれません。

Cさんに理由を聞いたら、同じくトレーニングで登りたかった。ほっと安心。

しかしCさんはおばぁさんだった!そうしたら話がだいぶ変わってくると思いませんか。ペースもコースもBさんと同じでは辛いはず。

かと思いきや、Cさんはトライアスロンの現役最年長女性アスリートだった!としたら、やっぱりBさんと同じでもいいかもしれません。いやさすがに無理かな。

そこに待ったをかけるのはDさん。Dさんは植物大好き40歳男性。なぜ登山したいかと聞いてみれば、じっくり山の生態を観察したいから。

これは困った。実はAさん(35)は気分転換がしたかっただけ。ロープウェイで登ってビールを引っ掛けたかったのです。

みんな高尾山に行きたい。目的地は同じです。しかし、理由が違う。こんな友達の輪があるわけないっていうのは、ひとまず置いておいて、ちょっと整理しましょう。

  • Aさん35歳男性 高尾山でのんびり気分転換
  • Bさん20歳男性 高尾山で激しいトレーニング
  • Cさん72歳女性 高尾山で激しいトレーニング
  • Dさん45歳男性 高尾山で動植物の観察

これだけ違うとなると、スタートしてから後から揉めそうじゃないですか。最初に決めておけば、その日のコースもスムーズに決まるし、ペースも間違えずに済みそうじゃないですか?

とはいえ、言った言わないの水掛け論になるかもしれない。でも書き落としておけば大丈夫。ぜひ文字にしましょう。メールでもなんでもいい。

と例がデザインと関係ないですが、対象の人+目的+理由が最初に決まってる方がいいかもしれないと少しは感じてもらえましたでしょうか。

デザインコンセプトっぽい例

さて、もう少しデザインっぽい例も出してみたいと思います。(ものすごく適当に思いついた例で申し訳ないんですが)

  • 地方都市に住む30代の仕事好きの男性が一人暮らしの自宅で飼い犬とくつろぐための絨毯
  • 都心で定年退職したばかりの男性が小学生になった孫と仲良くなる育成ゲームアプリUI
  • 幼児子育て中ママさんがストレス発散できるうどん屋の椅子
  • 面倒くさがりだけど見栄っ張りな太りやすい若者のための続けられるレコーディングダイエットアプリUI
  • 10代のための格好つけれるけど親も安心できるデビットカードアプリUI
  • 60代のための不安とストレスを和らげる介護記録ノート

などなど。そんなものが可能かとかは気にしないでください。たぶん無理です。でも1の絨毯がもし「新しくてかっこいい絨毯」だったら、アイディア湧きにくいと思うわけです。誰が何のために使うのかを抽象的だけど具体的に書いておく。そうすると、他の人とアイディアを共有しやすくなったり、本筋からドーンと逸れるというのは減る効果があると私は思っています。

有効なケース

では、こうしたコンセプトメーキングが有効なのはどんな場合かというと、まずは大きめのプロジェクトの初めの方のフェーズが考えられると思います。例えば、ウェブサイトのリニューアル、新しいアプリの立ち上げ、ブランドのデザイン、分野をまたげば店舗デザインや建築などなど。何か新しさを生み出したり解決が必要な場面といってもいいかもしれません。

ただ私の場合はちょっとした小さなものでも、同じアプローチを小さく素早く使っています。DMや名刺、バナー、ボタンやテキストのサイズや色、レイアウトの修正といった細かなことなどでも、誰のため?とユーザーをイメージし、その人たちの目的と理由を意識することで効果的な案を出しやすくなります。人間、意外と進めているうちに忘れてしまいがちなので、メモ程度でもそれを書いておくのもいいかと思います。

またリーン、アジャイルといったどんどん試していくスタイルでも同じ様に実践できると思います。

まとめ

  • コンセプト = 対象の人+目的+理由
  • 「誰が何のために使うのか」を先に考えてメモしておくと効果的なアイディアを出しやすい

ということで、できるだけ噛み砕いてみました。

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