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デザインシステムの舞台裏 inVISIONのオンラインセミナー

前回の記事ではデザインシステム構築に関する書籍をご紹介しました。今回は先週金曜日11月10日、Invisionの執行役員であるアーロン・ウォルター氏が中心となって、デザインシステム構築のトップランナー3人を迎えて行われた約1時間のオンラインディスカッションについてです。少し経てば、ビデオやまとめなどが公開されるかもしれませんが、一足お先にリアルタイムで視聴しました。(時差の関係で朝4:00AM!)

内容は大きく2つです。デザインシステムがいかにクリエィティブなビジネスにおいて価値を生み出し続けるのか。また3人が世界最高峰のプロダクトのデザインシステムを生み出す中で何を学んだのかです。

そこで話されているのはグローバルテック企業のデザインシステム構築の裏側です。日本ではまだデザインシステムというもの自体まだ中々事例がないように思います。この記事ではそのセミナー前半部分に関してのまとめを書いてみます。

参加者について

参加者はウェブやUXの界隈ではとても有名な人たちばかりです。ぜひTwitterでフォローすることをおすすめします。

司会 アーロン・ウォルター氏(以下、アーロン)
Invision デザイン教育執行役員。メールチンプでUXを実践。「プロダクトデザインの原則」「デザインリーダーシップのハンドブック」「感情のためのデザイン」など著書多数

ブラッド・フロスト氏(以下、ブラッド)
Atomic Designの著者。フリーランスのデザイナーとしてコンサルや講義、著述などを通して成功するデザインシステムとワークフロー構築を提供している

ジナ・アン氏(以下、ジナ
リードデザイナーとしてSalesforceのデザインシステム構築を行ったのち、デザインシステムのコンサル、講義、コミュニティ設立などで推進活動を行っている。

マルコ・スアーズ氏(以下、マルコ)
Invisionのデザインシステムのリード。以前はEtsyにてデザインシステム構築を行い、メールチンプでもデザイナーだった。

デザインシステムとは何か。スタイルガイドとの違い。

これは前回のデザインシステム構築の書籍についての記事でも触れたことですが、そもそもデザインシステムとは何か、についてこのディスカッションでも触れていました。

まとめてしまうとスタイルガイドはUIのパーツ集であり、デザインシステムは仕組み化された組織の開発手法のこと。それはデザイン負債や技術負債を減らす取り組みであり、チームビルディングの1つ。平たく言えば、それぞれの「ウチのやり方」を属人性を減らして仕組み化することだと言うのが、三人の共通理解という感じでした。

実は前回の記事で紹介したDesign Systemsの著者であるAllaさんにメールで質問したところ、ほぼ同じ回答を頂いています。私がした質問は「デザインシステムを説明するのにGoogleのMaterial Designを引き合いに出したが、どう思うか?」という内容。Allaさんからは「Material Designはスタイルガイド、もしくはパターン集ではある。しかしデザインシステムとは言い切れないと思う。なぜならリサーチ手法を含めたデザインプロセス、定義されたコンポーネントをどう扱っていくかという点が含まれていないから。結果的に良いアプリも生まれているがヒドイものもたくさんあるでしょ。」と言われました。

デザインシステムをどうやって組織で始めるか

あったらいいなと思うデザインシステムですが、どうやって構築していくかというのは本当に難しい問題です。一般的にデザインはまだ属人性が高かったり、センスやお化粧で済まされてしまうのが日本の現状の様に思うので、なおさらです。

ではトップ企業の実例はどうなのか。Sales Forceではとりあえずやってみようとスタートしたそうです。ベースとなるスタイルガイドはあった様ですが、まずは主要プロダクトで構築してから他のプロダクトへと波及させていったとのこと。一方Etsy ではボトムアップでスタートしたそう。一部の社員が小さな機能で一度実証したものが、認められ、他でも適用するために大きなものへと成長したというのが経緯。

Atomic Designの著者ブラッドは、ここでもインターフェイスインベントリを紹介していました。彼は三人の中で一人フリーランスなので外部という立場からデザインシステムを組織に導入するための入り口として著作の中でも触れているワークショップ手法を使っているそうです。

インターフェイスインベントリについての詳細はまた別の機会に書いてみようかと思いますが、簡単に言うとサイト内やアプリ内に存在するUIをキャプチャで集めて、いかに似たような画面やパーツがたくさん存在しているかというファクトを見える化しようというものです。

それは言い換えれば貴重なヒト、モノ、カネ、そしてモチベーションを下げてしまっているかというファクトの見える化でもあります。またそれらがどうして生まれてしまったのかという経緯を知ることでチームの絆を強くすることができるというのもGooodなポイントですね。

ということで、Invisionのオンラインセミナーの前半まとめでした。かなり意訳しているので、英語がわかる方はぜひビデオが公開されたらチェックしてみてください。

Inside design systems with Brad Frost, Jina Anne, and Marco Suarez—hosted by Aarron Walter

 

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